肛門疾患専門外来
痔とは
痔とは、痔核・裂肛・痔瘻のことを言います。3人に一人は痔を持っているといわれています。
痔の原因
便秘、下痢、長い排便時間、暴飲暴食、アルコール、香辛料、食物繊維不足、ストレス、立ちっぱなし、座りっぱなし、体の冷え等
痔にならないように、また悪化させないように、これからのことを避けましょう。
肛門の仕組み
痔核(いぼ痔)
痔の5~6割を占めます。
内痔核
肛門の内側にできる痔核(いぼ痔)のことです。脱肛(いぼ痔がとびでる)、出血等の症状があります。痛みはあまりありません。症状により以下の4つに分類されます。
Ⅰ度:無症状もしくは出血程度のもの
Ⅱ度:排便時に脱出するが自然に戻るもの
Ⅲ度:排便時に脱出し指で押し戻さなければならないもの
Ⅳ度:常に脱出し戻らないもの
Ⅰ・Ⅱ度は基本的に軟膏、座薬、内服薬で治します。Ⅲ・Ⅳ度は手術で治します。
外痔核
肛門の外側にできる痔核(いぼ痔)のことです。血栓性外痔核は急に腫れ痛みを伴います。
血栓性外痔核は軟膏で治すか、中の血栓を取り除いて治します。進行した内痔核に伴う外痔核もあります。
内痔核の手術
・結紮切除術(半閉鎖術)
痔核に流れ込んでいる血管をしばり、痔核を切除します。切除した部位は奥から半分
ぐらい縫合します。
縫合しない部位は分泌物等の出口になり、傷が早く治ります。
・ALTA療法(ジオン®による注射療法)
最近広く行われるようになってきた、注射で内痔核を治す方法です。
注射により痔核に流れ込む血流が減少し、痔核が縮小します。また痔核が硬化し、脱
出しなくなります。
裂肛(きれ痔)
2割程度で、女性に多い痔です。
急性裂肛
排便時に肛門が切れたものです。痛み、出血等の症状があります。軟膏、内服薬で治します。
慢性裂肛
裂肛が慢性化すると潰瘍になり、肛門ポリープ、皮垂を伴います。ひどくなると肛門が狭くなり、裂肛の悪化、排便困難となります。狭くなった肛門を広げる手術を行います。
裂肛の手術
・用手肛門拡張術 指や器具を使って肛門を広げます。
・側方内肛門括約筋切開術(LSIS) 局所麻酔で内肛門括約筋を切開し、肛門を広げます。
・皮膚弁移動術(SSG) 腰椎麻酔で裂肛、肛門ポリープ、皮垂を切除します。肛門を広げ、傷を縫い直します。
・肛門形成術 肛門狭窄が高度の場合に行います。
痔瘻(あな痔)
2割程度で、男性に多い痔です。
痔瘻とは、肛門周囲の膿のたまったトンネルのことです。トンネルが開通していない(二次口がない)状態は肛門周囲膿瘍とよばれます。肛門周囲の腫れやしこり、痛み、血液や膿がでる等の症状があります。歯状線の窪み(肛門小窩=原発口)から細菌が侵入し、肛門腺に感染してできます。基本的に手術をしないと治りません。
痔瘻の手術
・開放術式(lay open) 肛門後方の単純な痔瘻に対して行います。瘻管(トンネル)を切り開いて治します。
・seton(シートン)法 肛門の後方以外の単純な痔瘻や、複雑な痔瘻に対して行います。瘻管(トンネル)を ゴム等で縛り治します。
他にも痔瘻の種類によりさまざまな手術方法があります。
手術の様子
肛門手術実績
H25 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 | R4 | |
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件数 | 54 | 85 | 91 | 130 | 144 | 132 | 194 | 190 | 196 | 221 |
肛門疾患専門外来診療案内
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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